グランド・セントラル駅
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グランド・セントラル駅 | |
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メイン・コンコース東側(2006年) | |
Grand Central Terminal | |
所在地 | ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区42丁目89号 北緯40度45分10.08秒 西経73度58分35.48秒 / 北緯40.7528000度 西経73.9765222度 / 40.7528000; -73.9765222 |
所属事業者 | メトロノース鉄道 ニューヨーク市地下鉄 |
所属路線 | ハドソン線 ハーレム線 ニューヘイブン線 ニュー・カナーン支線 ダンバリー支線 |
駅構造 | 2層式地下駅 67線(上階41線、下階26線) |
ホーム | 高床44面(島式43面、相対式1面) (6線は両面ホーム) |
開業年月日 | 1871年 |
乗換 | ニューヨーク市地下鉄: 系統 (グランド・セントラル-42丁目駅) ニューヨーク市バス: M1, M2, M3, M4, M42, M101, M102, M103 |
Grand Central Terminal | |
アメリカ合衆国国家歴史登録財 | |
アメリカ合衆国国定歴史建造物 | |
定義されていません | |
Grand Central Terminal | |
座標 | 北緯40度45分10秒 西経73度58分38秒 / 北緯40.752813度 西経73.977215度 / 40.752813; -73.977215 |
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建設 | 1903年 |
建築家 | Reed and Stem; Warren and Wetmore |
建築様式 | ボザール様式 |
NRHP登録番号 | 75001206 83001726(拡大) |
指定・解除日 | |
NRHP指定日 | 1975年1月17日 1983年8月11日(拡大)[1] |
NHL指定日 | 1976年12月8日[2] |
NYCL指定日: | 1967年8月2日 |
グランド・セントラル駅(Grand Central Station)はアメリカ合衆国のニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区にあるターミナル駅である。正式名称はグランド・セントラル・ターミナル(Grand Central Terminal)。単に「Grand Central」とも。所在地はミッドタウンのパーク・アベニューと42丁目の地点である。
“マンハッタン3大ターミナル”(ほか2つはペンシルベニア駅、ポート・オーソリティ・ターミナル)のうち最大のものである。駅近辺の鉄道はすべて地下を通っているため、44面67線の広大なプラットホームはすべて地下にある。
目次
1 歴史
2 駅構造
3 駅から発着している鉄道
4 隣接している駅
5 引き込み線
6 周辺施設
7 日本人にとってのグランド・セントラル駅
8 ギャラリー
9 脚注
10 外部リンク
歴史
メトロノース鉄道のグランド・セントラル駅は、通勤列車が多く発着するターミナル駅で、地下に29面のホームと、46の発着番線を持つ。マンハッタンを代表する歴史的建造物である。
1871年10月にニューヨーク・セントラル・アンド・ハドソン・リバー鉄道、ニューヨーク・ハーレム鉄道そしてニューヨーク・アンド・ニューヘイブン鉄道により旧駅施設(グランド・セントラル・デポ, Grand Central Depot)が完成・開業した。この駅舎はJohn B. Snookが設計し、コーネリアス・ヴァンダービルトによる融資で建設された。
1899年から1900年にかけて、駅舎の大規模改装が行われた[3][4]。3階建てから6階建になり、ファサードも全面的に新しいデザインとなった。この駅舎の設計者は鉄道建築家のBradford Gilbertであった。この新しく改装された駅施設はグランド・セントラル・ステーション (Grand Central Station) と改名された[3][4]。
現在の駅舎は、1904年に改装・修復工事が始まり、1913年2月1日にグランド・セントラル・ターミナル (Grand Central Terminal) として開業した三代目の建物である。これは、1901年に建設が始まったライバルのペンシルバニア鉄道によるペンシルバニア駅に対抗するため、より豪華な駅舎を建てる必要があったためである。この建物は、古典主義風のボザール様式(アメリカン・ボザール)の建築物である。この建物の設計は、コンペで選ばれたReed and StemおよびWarren and Wetmoreによるものである。床面は大理石が使われ、天井には星座が描かれている。
1966年には、ペン・セントラル鉄道(ライバル同士であったペンシルバニア鉄道とニューヨーク・セントラル鉄道が合併した鉄道会社)によって高層ビルを建てるため、駅舎を取り壊す再開発計画が公表された。しかし、ニューヨーク市やジャクリーン・ケネディ・オナシスなどが反対し、連邦最高裁判所まで争った末に、計画は撤回された。1998年に再び内装をリニューアルオープンした。これは、この少し前に荘厳なボザール建築の旧ペンシルバニア駅舎がマディソン・スクエア・ガーデン建設のために取り壊されたことにより、歴史建造物保存の機運が高まった結果であった。
1991年には、長距離旅客列車の運行を担うアムトラックの列車のうち唯一グランドセントラル駅に来ていたエンパイア回廊(Empire Corridor、NYC~オルバニー~バッファロー)の列車がエンパイア接続線(Empire Connection)の開通でペンシルバニア駅に移され、それ以降はメトロノース鉄道の中近距離列車のみがこの駅から発着している。
1999年8月18日には、45丁目から48丁目とパーク・アベニューまでの拡張であるグランド・セントラル・ノースが開業した。
2013年2月1日に駅舎生誕100周年を迎え、記念式典が開かれた。また併せて2014年に駅舎生誕100周年を迎える日本の東京駅と姉妹提携を結ぶことも発表された。日米両駅で姉妹提携を結ぶのは初めてである。
現在、2019年から2023年の開業を目標に、ロングアイランド鉄道の同ターミナルへの乗り入れ工事が進行中である[5][6][7]。(イースト・サイド・アクセス参照)
駅構造
- 線路
このターミナルには44のプラットフォームがあり、単一の駅としては世界最大である[8][9]。駅構内の位置に応じて線路番号が割り振られており、67の線路は通常の旅客用である[10]。上階には42の線路があり、1番線から10番線は現在は留置線として用いられている[11]。旅客用は東から西に11番線から42番線である。22番線から31番線は1990年代にグランド・セントラル・ノースのコンコース建設のために取り壊された。12番線は11番線から13番線の間のプラットホームを拡張する際に撤去された。14番線はゴミ運搬用の列車専用となっている。下階には東から西に100番線から126番線の27線が存在する。現在、102-112番線と114-116番線が旅客専用である。奇数番の線路は東側に、偶数番の線路は西側にある。[12]
116番線-125番線はロングアイランド鉄道の乗り入れプロジェクトイースト・サイド・アクセスのために撤去されることになっている[13]。ロングアイランド方面の線路は、301-304番線および401-404番線の8線が新設される予定である[14]。
その他にも、プライベート専用線、61番線が同駅の地下に存在する。これはもともと、フランクリン・ルーズベルト大統領のために建設されたもので[15]、この線路専用の入り口とエレベーターが存在する。彼の死後も時折使用されている[16][17]。この路線はウォルドルフ=アストリアへとつながっており[18][19]:67、1929年のニューヨークタイムズに最初に記載されたが、最初に使用したのは1938年のジョン・パーシングである[20]。
- 駅構内
駅構内の中央は、東西84メートル (275 ft)、南北37メートル (120 ft)、高さ38メートル (125 ft)のコンコースとなっている[3][4][21]:74。日中は多くの人でごった返しており、待ち合わせ場所としてもよく使われる[22]。メイン・コンコース内にはチケット販売ブースが設置されているが、現在では駅構内各所に散らばる券売機が主に用いられており、このブースは別の用途で用いられるようになっている[22]。メイン・コンコースの中央には駅のメイン・インフォメーション・センターが置かれている[22]。このインフォメーション・ブースの屋根の上には四面の真鍮の時計が設置されている。これはHenry Edward Bedfordによるデザインで、コネチカット州ウォーターバリーで鋳造された[22]。四面のそれぞれの時計盤には直径61センチメートル (24 in)のオパール様のガラス(オパール・ガラスまたはミルク・ガラスとも呼ばれる)がはめ込まれている[23]。都市伝説では、これは本物のオパールでサザビーズやクリスティーズは1000-2000万ドルの価値があると推定しているという話がある。ブース中央の大理石と真鍮でできた塔には秘密の隠し扉があり、内部には地下のインフォメーション・ブースへとつながる階段がある。
メイン・コンコースの天井には高さ38メートル (125 ft)のプラネタリウムを想像させる星座が描かれている[19]:57。この星座を描くとき、鏡に映しながら描いたため裏返しの星座が描かれている。これは天球を外側から俯瞰した、神の視点による星座を表現している。これは、Whitney Warrenとポール・セザール・エリューによる発案で、James Monroe HewlettとCharles Basingが施工した[24]。
メイン・コンコースの周囲には乗り場へとつながる階段やホールがある。また、メイン・コンコース内には電車のスケジュールを随時表示する掲示板が設置されている。
駅構内には、数々のショップやレストランなどもそろっている。代表的なものは、アップル・ストアやオイスターバー(同駅内で最も古くから続いている店)、マイケル・ジョーダン・ステーキハウス、シェイク・シャックなどである。メイン・コンコースの地下はダイニング・コンコースとなっている。メイン・コンコースの東側にはグランド・セントラル・マーケットという食料品市場がある。また、ニューヨーク交通博物館の別館も同駅構内にある。
ヴァンダービルト・ホール (Vanderbilt Hall) は、メイン・コンコースの隣42丁目側にある多目的ホールである。出入り口はパーシング・スクエアの地点にある。その名前は、同駅の出資者で所有者であったヴァンダービルト家から付けられている。以前は駅のメインの待合室だったが、現在はクリスマス・マーケットや特別展示、またはプライベート・イベントなどを行うスペースとなっている。
キャンベル・アパートは、エレガントなカクテル・ラウンジで、43丁目とヴァンダービルト・アベニューのすぐ南に入り口がある。かつては1920年代の実力者ジョン・キャンベルのオフィスであった。これは13世紀のFlorentine palaceのギャラリー・ホールを模して建設された[25][26]。
グランド・セントラル・ノースは、45丁目から47丁目および48丁目の間にある同駅に通じるエリアである[27]。
- 駅外装
42丁目側の正面ファサードには4.0メートル (13 ft)の時計が飾られており、この時計には世界最大級のティファニーのガラス細工がはめ込まれている。このガラス細工の周りは商業の栄光 (Glory of Commerce) と呼ばれる彫刻群が取り囲んでいる。この中の三体の像はミネルウァ、ヘラクレス、そしてメルクリウスを表している。この彫刻はフランスの彫刻家Jules-Felix Coutanによるデザインで、John Donnelly Companyによって制作された。1914年にこの彫刻が公開された時、この15メートル (48 ft)の三体の像は世界で最も大きい彫刻群であると見なされていた。
駅から発着している鉄道
メトロノース鉄道(ニューヨーク市~アップステート・ニューヨーク/コネチカット州/ニュージャージー州)
- ハドソン線
- ハーレム線
ニューヘイブン線(ニュー・カナーン支線、ダンベリー支線含む)
- 将来
ロングアイランド鉄道
- イースト・サイド・アクセス
隣接している駅
- 地下鉄
ニューヨーク市地下鉄グランド・セントラル-42丁目駅
4系統(レキシントン・アベニュー線急行)
5系統(レキシントン・アベニュー線急行)
6系統(レキシントン・アベニュー線各駅停車)
7系統(フラッシング線各駅停車)
S系統(42丁目シャトル)
引き込み線
近隣にある高級ホテルであるウォルドルフ=アストリアへの引き込み線がつながっており、過去にはフランクリン・D・ルーズベルト大統領やアドレー・スティーブンソン国連大使などが使用していたが、現在は使用されていない。
周辺施設
- クライスラー・ビル
- ヘルムズリー・ビル
- メットライフ・ビル
- ワン・ヴァンダービルト
日本人にとってのグランド・セントラル駅
在留日本人には、しばしば「グラセン」との略称で呼ばれる。
グランドセントラル駅から発着するメトロノース鉄道沿線、ウエスト・チェスター郡などは住環境が良好であり、日本人駐在員なども多く居住している。1980年代後半頃には、グランドセントラル駅を夜10時半から11時頃に出発する電車には、それら郊外の住宅地に帰宅する日本人ビジネスマンの姿が多く見られ、「オリエント・エクスプレス」とも揶揄された[28]。それらのビジネスマンは電車内で、そろって日本経済新聞を読んでいたという[28]。
ギャラリー
グランド・セントラル駅(後ろに見えるのはクライスラー・ビル)
グランド・セントラル駅、42丁目に面した出入り口
メイン・コンコース
チケット・ウインドウ
星座の描かれた天井
オイスター・バー
ヴァンダービルト・ホール
Glory of Commerce彫刻
脚注
^ National Park Service (2007-01-23). "National Register Information System". National Register of Historic Places. National Park Service.
^ “Grand Central Station”. National Historic Landmark summary listing. National Park Service (2007年9月11日). 2007年10月11日閲覧。
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^ “Neglected and rusting deep below Grand Central station, the armoured train that helped heroic Roosevelt keep his polio secret”. Daily Mail. (2011年3月4日). http://www.dailymail.co.uk/news/article-1358385/Rusting-deep-Grand-Central-station-armoured-train-helped-heroic-President-Roosevelt-polio-secret.html 2012年2月15日閲覧。
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^ “Central Terminal Opening on Sunday”. The New York Times: p. 13. (1913年1月29日)
^ “Campbell Apartment Bar in New York”. 2007年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月3日閲覧。
^ Gray, Christopher (1994年1月9日). “Grand Central Terminal; In a Forgotten Corner, a Curious Office of the 20's”. The New York Times. http://www.nytimes.com/1994/01/09/realestate/streetscapes-grand-central-terminal-forgotten-corner-curious-office-20-s.html 2011年7月4日閲覧。
^ Finkelstein, Katherine E. (1999年8月19日). “Passageway Easing Exit Is Opened At Terminal”. The New York Times. http://www.nytimes.com/1999/08/19/nyregion/passageway-easing-exit-is-opened-at-terminal.html 2011年7月2日閲覧。
- ^ ab常盤新平 『キミと歩くマンハッタン』 講談社、1988年、p117
外部リンク
- Grand Central Terminal
- History of Grand Central
- Secrets of Grand Central
- New York Architecture Images- Grand Central Terminal
- Movies Set in Grand Central
- Illustrated discussion of Grand Central Terminal's spatial psychology
- Railstastions.org : The Railroad Architecture of Alfred T. Fellheimer
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