第20回参議院議員通常選挙
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第20回参議院議員通常選挙(だい20かいさんぎいんぎいんつうじょうせんきょ)は、2004年(平成16年)7月11日に行われた日本の参議院議員通常選挙である。
目次
1 概要
2 選挙データ
2.1 内閣
2.2 公示日
2.3 投票日
2.4 有権者数・投票率など
2.5 改選数
2.6 選挙制度
2.7 イメージキャラクター
2.8 その他
3 主な争点
3.1 政策
3.2 政局
4 選挙結果
4.1 投票率
4.2 議席数
4.3 ミニ政党
4.4 与党が勝ち越した選挙区
4.5 与野党に差がつかなかった選挙区
4.6 野党が勝ち越した選挙区
5 議員
5.1 この選挙で選挙区当選
5.1.1 補欠選挙
5.2 比例代表選出議員
5.2.1 繰り上げ当選
5.3 この選挙で初当選
5.3.1 自由民主党
5.3.2 民主党
5.3.3 公明党
5.3.4 日本共産党
5.3.5 無所属
5.4 この選挙で引退・不出馬の議員
5.4.1 自由民主党
5.4.2 民主党
5.4.3 公明党
5.4.4 日本共産党
5.4.5 無所属の会
5.4.6 無所属
5.5 この選挙で落選した議員
5.5.1 自由民主党
5.5.2 民主党
5.5.3 日本共産党
5.5.4 みどりの会議
6 選挙特別番組
7 外部リンク
概要
第2次小泉内閣は構造改革路線を着実に進めていた。しかし、自民党幹部の年金未納問題や選挙直前に成立した年金改革法などへの反発から、内閣支持率はやや伸び悩んでいた。その一方で、民主党は菅直人に代わって岡田克也が代表となり、初めて菅と鳩山由紀夫以外の代表が就任していた。前年の第43回衆議院議員総選挙において民主党は177議席を得ており、戦後の野党としては最も多い議席を単独で得ていたことから、二大政党制への変化が主張され始めていた。
選挙の結果、自民党は49議席と改選前から1議席減らし、民主党は50議席を得て改選第1党となった。また民主党は得票率でも選挙区・比例代表ともに自民党を大きく上回った。共産党や社民党も議席を減らしたことから、参議院においても二大政党制の傾向が強まることになった。しかし、自民党・公明党を合わせれば参議院の過半数を維持したことから、小泉内閣は選挙後もそのまま政権を担当した。
選挙データ
内閣
第2次小泉内閣(第88代)
公示日
- 2004年(平成16年)6月24日
投票日
- 2004年(平成16年)7月11日
- 7:00 - 20:00 (JST) ※一部投票所では投票終了時刻を繰り上げ実施
期日前投票制度(不在者投票制度から変更)
- 2004年(平成16年)6月25日 - 7月10日(8:30 - 20:00 (JST))
有権者数・投票率など
投票総数 | 有効投票数 | 無効投票数 | 無効投票率 |
---|---|---|---|
57,989,260 | 56,108,852 | 1,880,408 | 3.24 |
総務省|第20回参議院議員通常選挙結果
都道府県別投票総数、有効投票数、無効投票数(選挙区)より抜粋
改選数
- 121
選挙区 - 73 比例区 - 48
選挙制度
- 選挙区
小選挙区制 ‐ 改選数27議席
- 2人区(改選1名、単記投票):27選挙区
中選挙区制 ‐ 改選数52議席
- 4人区(改選2名、単記投票):15選挙区
- 6人区(改選3名、単記投票):4選挙区
- 8人区(改選4名、単記投票):1選挙区
- 比例区
非拘束名簿式比例代表制:選出数48議席
イメージキャラクター
「日本に関心を持てるのは、スポーツだけですか?」「あなたの一票には力がある。」をキャッチフレーズに、中山雅史(サッカー選手)と白石美帆(女優)を啓発イメージキャラクターに起用。
その他
- 立候補者320人 ( 地方区:192人 全国区:128人 )
主な争点
政策
マニフェスト
年金対策
政局
国会議員の年金未納問題
選挙結果
投票率
- 選挙区 56.57% (%)
- 【 男:56.61% 女:56.54% 】
- 比例区 56.54% (%)
- 【 男:56.58% 女:56.51% 】 ※総務省集計
議席数
政党名 | 議席数 | 議席内訳 |
---|---|---|
与党 | 139 | 【改選 非改選 】 |
自由民主党 | 115 | 改選49【公示前-1/選34比15/前?元?新?】 - 非改選66 |
公明党 | 24 | 改選11【公示前+1/選3比8/前?元?新?】 - 非改選13 |
野党・無所属他 | 103 | 【野・改選 野・非改選 無・改選 無・非改選 】 |
民主党 | 82 | 改選50【公示前+12/選31比19/前?元?新?】 - 非改選32 |
日本共産党 | 9 | 改選4【公示前-11/選0比4/前?元?新?】 - 非改選5 |
社会民主党 | 5 | 改選2【公示前±0/選0比2/前?元?新?】 - 非改選3 |
無所属 | 7 | 改選5【公示前+1/選5比0/前?元?新?】 - 非改選2 |
合計 | 242 |
党派 | 比例代表 | 選挙区 | ||
---|---|---|---|---|
得票数 | 得票率 | 得票数 | 得票率 | |
自由民主党 | 16,797,686 | 30.03 | 19,687,954 | 35.08 |
民主党 | 21,137,457 | 37.79 | 21,931,984 | 39.09 |
公明党 | 8,621,265 | 15.41 | 2,161,764 | 3.85 |
日本共産党 | 4,362,574 | 7.80 | 5,520,141 | 9.84 |
社会民主党 | 2,990,665 | 5.35 | 984,338 | 1.75 |
みどりの会議 | 903,775 | 1.62 | - | - |
女性党 | 989,882 | 1.77 | - | - |
維新政党・新風 | 128,478 | 0.23 | - | - |
無所属 | - | - | 5,696,505 | 10.15 |
合計 | 55,934,785 | 56,108,848 | ||
棄権・無効 | 46,398,678 | 44,516,769 | ||
当日有権者数:102,507,526名 |
- 出典:石川真澄『戦後政治史 新版』岩波新書、<データ>国会議員選挙の結果
自由民主党…改選49議席・非改選66議席=115議席
- 党本部総裁=小泉純一郎 執行部幹事長=安倍晋三 総務会長=堀内光雄 政務調査会長=額賀福志郎 国会対策委員長=中川秀直 参議院議員会長=竹山裕
- 党本部総裁=小泉純一郎 執行部幹事長=安倍晋三 総務会長=堀内光雄 政務調査会長=額賀福志郎 国会対策委員長=中川秀直 参議院議員会長=竹山裕
民主党…改選50議席・非改選32議席=82議席
- 常任幹事会代表=岡田克也 常任幹事会副代表=石井一/岡崎トミ子/中井洽/米沢隆 常任幹事会幹事長=藤井裕久 政策調査会長=仙谷由人 国会対策委員長=川端達夫 参議院議員会長=江田五月
- 常任幹事会代表=岡田克也 常任幹事会副代表=石井一/岡崎トミ子/中井洽/米沢隆 常任幹事会幹事長=藤井裕久 政策調査会長=仙谷由人 国会対策委員長=川端達夫 参議院議員会長=江田五月
公明党…改選11議席・非改選13議席=24議席
- 中央幹事会代表=神崎武法 中央幹事会代表代行=浜四津敏子 中央幹事会副代表=草川昭三/坂口力 中央幹事会幹事長=冬柴鐵三 政務調査会長=北側一雄 国会対策委員長=東順治 参議院議員会長=草川昭三 常任顧問=市川雄一/続訓弘/鶴岡洋/藤井富雄 名誉顧問=石田幸四郎
- 中央幹事会代表=神崎武法 中央幹事会代表代行=浜四津敏子 中央幹事会副代表=草川昭三/坂口力 中央幹事会幹事長=冬柴鐵三 政務調査会長=北側一雄 国会対策委員長=東順治 参議院議員会長=草川昭三 常任顧問=市川雄一/続訓弘/鶴岡洋/藤井富雄 名誉顧問=石田幸四郎
日本共産党…改選4議席・非改選5議席=9議席
- 中央委員会議長=不破哲三 幹部会委員長=志位和夫 幹部会副委員長=石井郁子/上田耕一郎/浜野忠夫 書記局長=市田忠義 政策委員会責任者=小池晃 国会対策委員長=穀田恵二 参議院議員団長=吉川春子
- 中央委員会議長=不破哲三 幹部会委員長=志位和夫 幹部会副委員長=石井郁子/上田耕一郎/浜野忠夫 書記局長=市田忠義 政策委員会責任者=小池晃 国会対策委員長=穀田恵二 参議院議員団長=吉川春子
社会民主党…改選2議席・非改選3議席=5議席
- 全国連合党首=福島瑞穂 全国連合副党首=照屋寛徳/渕上貞雄/横光克彦 全国連合幹事長=又市征治 政策審議会長=阿部知子 国会対策委員長=横光克彦 参議院議員会長=渕上貞雄
- 諸派(みどりの会議、女性党、維新政党・新風、世界経済共同体党)…改選0議席・非改選0議席=0議席
無所属…改選5議席・非改選2議席=7議席
ミニ政党
みどりの会議 - 中村敦夫
- 維新政党・新風
- 女性党
与党が勝ち越した選挙区
- 与党が1議席リード-山形県、富山県、石川県、福井県、和歌山県、鳥取県、島根県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、佐賀県、熊本県、鹿児島県(以上1人区)埼玉県、大阪府(以上3人区)(以上16選挙区16人リード)
与野党に差がつかなかった選挙区
北海道、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、新潟県、長野県、岐阜県、静岡県、京都府、兵庫県、広島県、福岡県(以上2人区)東京都(以上4人区)(以上16選挙区)
野党が勝ち越した選挙区
- 野党が1議席リード-青森県、岩手県、秋田県、山梨県、三重県、滋賀県、奈良県、岡山県、高知県、長崎県、大分県、宮崎県、沖縄県(以上1人区)神奈川県、愛知県(以上3人区)(以上15選挙区15人リード)
- 野党が2議席リード-比例代表
議員
この選挙で選挙区当選
自民党 民主党 公明党 無所属
北海道 | 青森県 | 岩手県 | 宮城県 | 秋田県 | 山形県 | 福島県 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中川義雄 | 峰崎直樹 | 田名部匡省 | 主濱了 | 市川一朗 | 桜井充 | 鈴木陽悦 | 岸宏一 | 佐藤雄平 | 岩城光英 |
茨城県 | 栃木県 | 群馬県 | 埼玉県 | ||||||
岡田広 | 郡司彰 | 簗瀬進 | 矢野哲朗 | 富岡由紀夫 | 中曽根弘文 | 島田智哉子 | 関口昌一 | 西田実仁 | |
千葉県 | 神奈川県 | 山梨県 | 東京都 | ||||||
広中和歌子 | 椎名一保 | 小泉昭男 | 浅尾慶一郎 | 千葉景子 | 輿石東 | 中川雅治 | 小川敏夫 | 蓮舫 | 沢雄二 |
新潟県 | 富山県 | 石川県 | 福井県 | 長野県 | 岐阜県 | ||||
近藤正道 | 田中直紀 | 河合常則 | 岡田直樹 | 山崎正昭 | 北澤俊美 | 若林正俊 | 松田岩夫 | 山下八洲夫 | |
静岡県 | 愛知県 | 三重県 | 滋賀県 | 京都府 | |||||
坂本由紀子 | 藤本祐司 | 浅野勝人 | 佐藤泰介 | 木俣佳丈 | 芝博一 | 林久美子 | 福山哲郎 | 二之湯智 | |
大阪府 | 兵庫県 | 奈良県 | 和歌山県 | 鳥取県 | 島根県 | ||||
尾立源幸 | 山下栄一 | 北川イッセイ | 水岡俊一 | 末松信介 | 前川清成 | 鶴保庸介 | 田村耕太郎 | 青木幹雄 | |
岡山県 | 広島県 | 山口県 | 徳島県 | 香川県 | 愛媛県 | 高知県 | |||
江田五月 | 柳田稔 | 亀井郁夫 | 岸信夫 | 小池正勝 | 山内俊夫 | 山本順三 | 広田一 | ||
福岡県 | 佐賀県 | 長崎県 | 熊本県 | 大分県 | 宮崎県 | 鹿児島県 | 沖縄県 | ||
大久保勉 | 吉村剛太郎 | 岩永浩美 | 犬塚直史 | 木村仁 | 足立信也 | 松下新平 | 野村哲郎 | 糸数慶子 |
補欠選挙
年 | 月 | 選挙区 | 当選者 | 当選政党 | 欠員 | 欠員政党 | 欠員事由 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2007年 | 4月 | 福島県 | 増子輝彦 | 民主党 | 佐藤雄平 | 民主党 | 福島県知事選出馬 |
沖縄県 | 島尻安伊子 | 無所属[自民 1] | 糸数慶子 | 無所属 | 沖縄県知事選出馬 | ||
2009年 | 10月 | 神奈川県 | 金子洋一 | 民主党 | 浅尾慶一郎 | 民主党 | 第45回衆院選出馬 |
静岡県 | 土田博和 | 民主党 | 坂本由紀子 | 自民党 | 静岡県知事選出馬 |
^ 自公の推薦を受けて当選後、自民党に入党
比例代表選出議員
自民党 民主党 公明党 共産党 社民党
1-8 | 小林正夫 | 竹中平蔵 | 加藤敏幸 | 浜四津敏子 | 秋元司 | 内藤正光 | 長谷川憲正 | 家西悟 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
9-16 | 市田忠義 | 弘友和夫 | 柳澤光美 | 脇雅史 | 直嶋正行 | 西島英利 | 大石正光 | 福島瑞穂 |
17-24 | 谷合正明 | 山谷えり子 | 白眞勲 | 中村博彦 | 那谷屋正義 | 小池晃 | 荒木清寛 | 藤末健三 |
25-32 | 泉信也 | 喜納昌吉 | 荻原健司 | 高嶋良充 | 風間昶 | 加納時男 | 津田弥太郎 | 荒井広幸 |
33-40 | 工藤堅太郎 | 渕上貞雄 | 仁比聡平 | 浮島とも子 | 円より子 | 水落敏栄 | 下田敦子 | 佐藤昭郎 |
41-48 | 松岡徹 | 浜田昌良 | 南野知恵子 | 前田武志 | 松村祥史 | 渡辺秀央 | 大門実紀史 | 鰐淵洋子 |
繰り上げ当選
繰上年月 | 当選者 | 名簿政党名 | 欠員 | 欠員事由 |
---|---|---|---|---|
2006年9月 | 神取忍 | 自民党 | 竹中平蔵 | 辞職 |
この選挙で初当選
- 衆議院議員経験者には「※」の表示。
自由民主党
- 秋元司
浅野勝人※
荒井広幸※- 岡田直樹
- 荻原健司
- 河合常則
- 岸信夫
- 北川イッセイ
- 小池正勝
- 小泉昭男
- 末松信介
- 坂本由紀子
- 竹中平蔵
- 中川雅治
- 中村博彦
- 西島英利
- 二之湯智
- 野村哲郎
- 長谷川憲正
- 松村祥史
- 水落敏栄
山谷えり子※- 山本順三
民主党
- 足立信也
家西悟※- 犬塚直史
大石正光※- 大久保勉
- 尾立源幸
- 加藤敏幸
- 喜納昌吉
工藤堅太郎※- 小林正夫
- 芝博一
- 島田智哉子
- 下田敦子
- 主濱了
- 津田弥太郎
- 富岡由紀夫
- 那谷屋正義
- 白眞勲
- 林久美子
- 藤末健三
- 藤本祐司
- 水岡俊一
- 前川清成
前田武志※- 松岡徹
- 柳澤光美
- 蓮舫
公明党
- 浮島とも子
- 沢雄二
- 谷合正明
- 西田実仁
- 浜田昌良
- 鰐淵洋子
日本共産党
- 仁比聡平
無所属
- 糸数慶子
- 近藤正道
- 鈴木陽悦
- 広田一
- 松下新平
この選挙で引退・不出馬の議員
自由民主党
- 阿南一成
- 有馬朗人
- 大島慶久
- 河本英典
- 久世公堯
- 斎藤十朗
- 佐々木知子
- 清水達雄
- 野沢太三
- 野間赳
- 宮崎秀樹
- 森田次夫
民主党
- 勝木健司
- 川橋幸子
- 長谷川清
- 平野貞夫
- 藤井俊男
- 堀利和
- 松岡満寿男
- 本岡昭次
- 藁科満治
公明党
- 千葉国男
- 続訓弘
- 鶴岡洋
- 日笠勝之
- 森本晃司
日本共産党
- 池田幹幸
- 井上美代
- 岩佐恵美
- 小泉親司
- 富樫練三
- 林紀子
- 吉岡吉典
無所属の会
- 岩本荘太
- 椎名素夫
- 山本正和
無所属
- 大渕絹子
- 大脇雅子
- 島袋宗康
- 高橋紀世子
- 西川きよし
この選挙で落選した議員
自由民主党
- 入沢肇
- 上杉光弘
- 上野公成
- 加藤紀文
- 斉藤滋宣
- 月原茂皓
- 仲道俊哉
- 服部三男雄
- 日出英輔
- 松谷蒼一郎
- 森下博之
- 山下善彦
民主党
- 海野徹
- 谷林正昭
- 中島章夫
- 信田邦雄
- 樋口俊一
- 本田良一
日本共産党
- 大沢辰美
- 西山登紀子
- 畑野君枝
- 八田広子
- 宮本岳志
みどりの会議
- 中村敦夫
選挙特別番組
- (NHK)選挙開票速報
- (NNN)衆議院議員選挙特番 バンキシャ!SP ゲキセン!
- (JNN)選挙開票特別番組 票決!ライブ
- (FNN)FNN踊る大選挙戦
- (ANN)選挙STATION2004
- (TXN)ザ・決断!日本の選択
外部リンク
- 総務省 参議院議員通常選挙
- 『ザ・選挙』第20回参議院議員選挙
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