アルベール・ラヴィニャック
アレクサンドル・ジャン・アルベール・ラヴィニャック | |
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基本情報 | |
生誕 | (1846-01-21) 1846年1月21日 |
出身地 | フランス王国、パリ |
死没 | (1916-01-21) 1916年1月21日(70歳没) |
学歴 | パリ音楽院 |
ジャンル | クラシック音楽 |
職業 | 音楽教育者・作曲家 |
アレクサンドル・ジャン・アルベール・ラヴィニャック(Alexandre Jean Albert Lavignac, *1846年1月21日 パリ - †1916年5月28日 パリ)はフランスの音楽教育者・作曲家。
目次
1 略歴
2 著作
3 参考資料
4 外部リンク
5 註記
略歴
パリ音楽院においてアントワーヌ・フランソワ・マルモンテルとフランソワ・ブノワおよびアンブロワーズ・トマに師事し、後に自らも和声法の教師として母校の教壇に立った。主要な門人にヴァンサン・ダンディやガブリエル・ピエルネ、アメデー・ガストゥエ、フローラン・シュミット、フィリップ・ヤルナハらがいる。著作を通じて音楽理論家として名を遺した。
作曲家として広く知られているわけではないが、それでも8手のためのピアノ曲《ギャロップ行進曲(Galop Marche)》はたびたび演奏されている。
指揮者としても活動し、1864年3月に、わずか18歳で、ハルモニウムを弾きながらロッシーニの《小荘厳ミサ曲》の非公開初演を指揮した。
著作
ラヴィニャックは『音楽事典(フランス語: Encyclopédie de la Musique)』の編集者であった。また、リヒャルト・ワーグナーの楽劇を論じた著作集『バイロイト詣で(Le Voyage artistique à Bayreuth)』は比較的人気があり、ワーグナーのライトモティーフの分析が含まれている。
- 『聴音書き取りの理論と実践・完全篇』(Cours complet théoretique et pratique de dictée musicale) (1882年)
- 『足鍵盤の流儀』(École de la pédale) (1889年)
- 『音楽と音楽家』(La musique et les musiciens) (1895年、英訳版は1905年)
- 『バイロイト詣で』 (Le voyage artistique à Bayreuth) (1897年)
- 『音楽事典・音楽学校事典』 (Encyclopédie de la musique et dictionnaire du conservatoire) (編纂:1913年以降)
要約された著作『音楽と音楽家(La Musique et les Musiciens)』は、楽曲構成法や楽曲素材についての概論であり、作曲者の歿後も重版を続けた。同書の中でラヴィニャックは、楽器ごとや調性ごとの細かい特徴について[1]、かつてエクトル・ベルリオーズがしたような方法で色分けしている。
ロ長調:活気
ホ長調:晴れやかさ・温もり・愉しさ
イ長調:率直さ・朗々たる響き
ニ長調:悦ばしさ・輝かしさ・鋭敏さ
ト長調:田舎風・陽気さ
ハ長調:単純・素朴・平凡さ
ヘ長調:牧歌風・質朴さ
変ロ長調:高雅・優美
変ホ長調:豪胆さ・勇猛さ
変イ長調:穏やかさ・慰撫、または尊大さ
変ニ長調:魅力・甘美さ・透明感
変ト長調:穏和・静けさ
嬰ト短調:厳粛さ
嬰ハ短調:非情さ・悲惨さ・甚だしい陰鬱さ
嬰ヘ短調:荒々しさ、または軽妙さ・霊妙さ
ロ短調:野性味、気魄のある厳粛さ
ホ短調:悲しみ、焦り
イ短調:単純・素朴・悲しさ・質朴さ
ニ短調:真面目さ・激しさ
ト短調:憂鬱・内気
ハ短調:憂鬱・ドラマ・凶暴性
ヘ短調:陰気・不機嫌・エネルギー
変ロ短調:弔い・神秘
変ホ短調:深い悲しみ
参考資料
- Gail Smith, "Keys and colors: is there a connection?"
外部リンク
アルベール・ラヴィニャックの楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト。PDFとして無料で入手可能。
"Galop-marche" for one piano, eight hands 映像 - YouTube
Galop Marche de Lavignac à 8 mains - YouTube
Lavignac Galop Marche - YouTube (モノラル音質、プニーナ・ザルツマンが演奏に参加しており、冗談音楽としての特質がよく再現された映像である)
アルベール・ラヴィニャックの著作およびアルベール・ラヴィニャックを主題とする文献 - ドイツ国立図書館の蔵書目録(ドイツ語)より。
註記
^ 「トロンボーンの音色は、性質上、壮麗で印象的である。オーケストラ全体を支配したり、超人的な力という印象を引き起こしたりするには、充分に強烈な音色であって(中略)、恐ろしげだとか哀しげであるとか、あるいは意気沮喪であるとかといった印象にもなりうるし、あるいはオルガンのような落ち着きを感じさせることもできる。(中略)トロンボーンは、高遠で劇的な表現力を秘めた華やかな楽器なのであり、ここぞという場面のためにとっておかねばならない。」