口コミ





口コミ(くちコミ)とは、物事の評判などに関する噂のこと。大宅壮一の造語の一つ。


マスコミとの対比で生まれた言葉であり、「頭でのコミュニケーション」の略とみられる。本来は小規模なコミュニケーションであったが、インターネットの発達で影響力が大きくなった。




目次






  • 1 CGM


  • 2 問題点


    • 2.1 肯定的口コミをめぐる問題


    • 2.2 否定的口コミをめぐる問題




  • 3 脚注


  • 4 関連項目





CGM


現在インターネットにおいて口コミをマーケティングに利用する動きが盛んである。その流れの一つが消費者形成型メディアと呼ばれるCGMという考え方である。この考え方が登場した背景にはブログやSNSの爆発的な普及もあるが、企業の利害関係が生じにくい生の声による判断をする人の増加が考えられる。多くの新サービスが特定カテゴリー+口コミという形で生まれている。


企業においてオンラインで寄せられた口コミ等による評判を管理する手法をオンライン・レピュテーション・マネジメント(ORM)といい、サービスに対して信用ある口コミをしてくれる発信元を探り当て、良好な関係を保つことが求められる。ORMはアメリカではソーシャルメディアのみならずブログなどに対しても行なわれている。



問題点


インターネットの普及した現代では掲示板やSNSなどで不特定多数に意見を伝えられるため、かつてより口コミの影響力が大きくなっている。その一方で話題が否定的な方面に発展した場合、いわゆる「炎上」と呼ばれる現象が発生することがある。



肯定的口コミをめぐる問題


企業側が商品を提供あるいは報酬まで支払って個人ブログなどにレビューを書かせるといった事例もあり、これがニュース番組で取り上げられたところ、やらせ疑惑が浮上してブログが炎上するなどの問題になったことがある。特に著名な事例としては、2006年11月に『ニュースウオッチ9』で取り上げられた坊農さやかの例が挙げられる[1]。このような事例は2010年代にステルスマーケティング(ステマ)と呼ばれるようになる。


こうしたトラブル防止の観点から、2010年3月には大手広告代理店などによって構成される業界団体で、ブロガーらと広告主との関係性を明示するなどのガイドラインが策定された[2]



否定的口コミをめぐる問題


2014年9月、リフォーム業者がリフォーム業者をランク付けしたサイトで最下位とされ、名誉を傷つけられたとして情報開示を求めていた訴訟で、京都地裁は「ランキングが真実であることを裏付ける証拠がなく、権利侵害は明白だ」と判断し、サイトのあるサーバー運営会社にサイト管理者のIPアドレスなどの情報を開示するよう命じた[3]


2015年4月、千葉県内の診療所が地図検索サイト「グーグルマップ」に投稿された口コミについて、事実と明らかに異なる記述で名誉を傷つけられたとして削除の仮処分を求めていた問題で、千葉地裁松戸支部はグーグルに削除を命じる仮処分決定を出した(グーグルは異議を申し立てる方針を明らかにしている)[4]


2016年4月、リブセンスが提供する口コミサイト『転職会議』に、京都市内の測量設計会社の従業員を名乗る人物が虚偽内容の書き込みを行い、これにより会社の名誉を傷付けられたとして、当該の測量設計会社がリブセンスを相手取り京都地方裁判所に、情報の削除と書き込みを行った人物の情報開示を求め提訴した[5]


一方で、企業側が正当な評価を妨げようとする動きもある。アメリカ合衆国では批判的な内容を投稿しないことを契約条項に盛り込んでいる場合もあり、批判的なレビューに対し訴訟が提起されたり、威圧的なコンタクトを取って覆させようとするなどの事例が多発していた。こうした状況を受けてオバマ政権末期の2016年12月に「消費者レビュー公正法」が成立した[6]



脚注




  1. ^ ASCIIjp 実例に学ぶ ブログ炎上 やらせ系ブログの炎上(ASCIIjp)


  2. ^ ブログで宣伝、「広告」明記を 口コミ広告業界がガイドライン2010年3月10日付産経新聞


  3. ^ “業者ランク付け、サイト根拠なし 京都地裁、情報開示を命令”. 日本経済新聞. (2014年9月5日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG0500T_V00C14A9CR0000/ 2015年4月21日閲覧。 


  4. ^ “グーグルに口コミ削除命ずる仮処分 異議申し立てへ”. 朝日新聞. (2015年4月14日). http://www.asahi.com/articles/ASH4F45TGH4FULFA00D.html 2015年4月21日閲覧。 


  5. ^ 口コミで名誉毀損、削除求め投稿サイトを提訴 読売新聞 2016年4月27日


  6. ^ 「ディスっても大丈夫」法が成立、書くよ! - 2016年12月22日 ITmediaビジネスオンライン



関連項目



  • 口コミサイト

  • CGM

  • ソーシャル・ネットワーキング・サービス

  • ネット・プロモーター・スコア

  • インフルエンサー

  • バイラルCM

  • ステルスマーケティング

  • バズマーケティング

  • 集合知

  • ウィンザー効果








Popular posts from this blog

How to make a Squid Proxy server?

Is this a new Fibonacci Identity?

Touch on Surface Book