ゲット・バック








































ゲット・バック

ビートルズシングル
B面
ドント・レット・ミー・ダウン
リリース
イギリスの旗 1969年4月11日
アメリカ合衆国の旗 1969年5月5日
日本の旗 1969年6月1日
録音
アップル・スタジオ(1969年1月27日、28日)
ジャンル
ロック
時間
3分14秒 (single version)
3分7秒 ("Let It Be" version)
2分34秒 ("Let It Be...Naked" version)
レーベル
アップル・レコード
プロデュース
ジョージ・マーティン (single version)
フィル・スペクター ("Let It Be" version)
ビートルズ&ジョージ・マーティン ("Let It Be...Naked" version)
チャート最高順位


  • 1位(イギリス・全英シングルチャート[1]

  • 1位(アメリカ・Billboard Hot 100[2]、キャッシュボックス[3]

  • 10位(日本・オリコン)
































ビートルズシングル盤 U.K.、U.S. 年表






ヘイ・ジュード
b/w
レヴォリューション
(1968年)

ゲット・バック
b/w
ドント・レット・ミー・ダウン
(1969年)

ジョンとヨーコのバラード
b/w
オールド・ブラウン・シュー
(1969年)


ビートルズシングル盤 日本 年表






オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ
b/w
ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス
(1969年)

ゲット・バック
b/w
ドント・レット・ミー・ダウン
(1969年)

ジョンとヨーコのバラード
b/w
オールド・ブラウン・シュー
(1969年)


ビートルズシングル盤 日本 年表






サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド~ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
b/w
ア・デイ・イン・ザ・ライフ
(1978年)

レット・イット・ビー
b/w
ゲット・バック
(1981年)

ザ・ビートルズ・ムーヴィー・メドレー
b/w
すてきなダンス
(1982年)


レット・イット・ビー 収録曲

A面


  1. 「トゥ・オブ・アス」

  2. 「ディグ・ア・ポニー」

  3. 「アクロス・ザ・ユニヴァース」

  4. 「アイ・ミー・マイン」

  5. 「ディグ・イット」

  6. 「レット・イット・ビー」

  7. 「マギー・メイ」


B面


  1. 「アイヴ・ガッタ・フィーリング」

  2. 「ワン・アフター・909」

  3. 「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」

  4. 「フォー・ユー・ブルー」

  5. ゲット・バック



パスト・マスターズ Vol.2 収録曲


  1. 「デイ・トリッパー」

  2. 「恋を抱きしめよう」

  3. 「ペイパーバック・ライター」

  4. 「レイン」

  5. 「レディ・マドンナ」

  6. 「ジ・インナー・ライト」

  7. 「ヘイ・ジュード」

  8. 「レヴォリューション」

  9. ゲット・バック

  10. 「ドント・レット・ミー・ダウン」

  11. 「ジョンとヨーコのバラード」

  12. 「オールド・ブラウン・シュー」

  13. 「アクロス・ザ・ユニヴァース」

  14. 「レット・イット・ビー」

  15. 「ユー・ノウ・マイ・ネーム」




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ゲット・バック」(Get Back)は、1969年4月にビートルズが発表した19枚目のオリジナル・シングル曲である。




目次






  • 1 解説


  • 2 プロテスト・ヴァージョン


  • 3 録音ヴァージョン


  • 4 ステレオ・ヴァージョン


  • 5 ミキシング


    • 5.1 『ラヴ』バージョン




  • 6 シングル盤


  • 7 演奏


  • 8 収録盤


  • 9 関連項目


  • 10 脚注


    • 10.1 注釈


    • 10.2 出典







解説


レノン=マッカートニー作。実質的にはポール・マッカートニーの作品である。リード・ヴォーカルはポール、リード・ギターとコーラスはジョン。ビリー・プレストンがエレクトリックピアノで参加しており、曲のクレジットも「ザ・ビートルズ・ウィズ・ビリー・プレストン」となっている[注釈 1][4]


アルバム『ザ・ビートルズ』の制作中に露見したメンバー間の音楽性の違い、様々な軋轢、録音技術・機材の発達に伴い個別作業が増えたことによるすれ違い等、この時期のビートルズは重大な危機を迎えていた。そんな状況を危惧したポールが、「もう一度原点に戻ってやり直そう」と他のメンバーに呼びかけてスタートしたゲット・バック・セッションの中で作られた曲である。



プロテスト・ヴァージョン


ポールは、「ゲット・バック」の歌詞を作成していた頃、英国保守党内閣の元大臣で差別主義者の、イノック・パウエルによる差別的な「血の川」演説(76年にエリック・クラプトンは「パウエルと血の川演説を支持」、「キープ・イングランド・ホワイト」と差別発言をおこなった)をヒントに「Commonwealth Song」と呼ばれる簡単なジャムをおこなった。 歌詞には、「君は自分のコモンウェルス家に帰るのがよい」という一説が含まれていた。グループは"ゲット・バック"のための様々な一時的な歌詞を即興演奏し、"パキスタン人はいらない"のバージョンとして知られるようになった。 このバージョンは、人種差別を告発し、米国と英国の移民に対する態度を批判していた。「プエルトリコ人はアメリカにいらない」。 「パキスタン人、仕事を奪ってはいけない」などの歌詞が含まれていた。
元のタイトルがなぜ "(Don't Dig) No Pakistanis"[5](「パキスタン人は要らない」)になったかと言うと、当時イギリスでは、前年頃から流入する大量のパキスタン難民が自国民の職域を侵すと大問題になり、排撃すべしという空気が漂っていた[注釈 2]。人種排撃を嫌うポールは、この状況を歌にして自国の現状を逆説的に訴えようとしてこのタイトルを考案したが、逆に歌詞を誤解されて人種排撃に繋がるとして却下され、仕方なくシンプルな歌詞に改められ、タイトルも「ゲット・バック」に落ち着いた。



録音ヴァージョン


歌詞に登場する「ジョ・ジョ」とはジョン・レノンのことであるといわれる。ビートルズのメンバーとしての活動意欲を徐々に失い、オノ・ヨーコとの関係に重きを置くようになったジョンに対して、ポールが「戻って来い」と呼びかけているものと考えられているが、ジョンは、「ポールがこの曲の Get back to where you once belonged (元いた場所に帰れよ)の部分を歌う時にヨーコの方を見ていた」と非難したことがあり[6]、この歌はヨーコに向けられたものという解釈も存在する。


「ゲット・バック」は1969年1月30日、アップル・レコード本社の屋上で行われたビートルズ最後のライヴ「ルーフトップ・コンサート」でも演奏された。


「ルーフトップ~」では3回演奏され、ラスト・ナンバーともなった3回目では、通報を聞いて駆けつけた警官にジョンとジョージのギター・アンプの電源を切られ、ベース、ドラム、キーボードのみしか聞こえない箇所がある。この時の音源は『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』に収録されている。



ステレオ・ヴァージョン


「ゲット・バック」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは1970年5月にリリースされたアルバム『レット・イット・ビー』に収録された。しかし後述の通りプロデューサーのフィル・スペクターによって編集された別ミックスである。シングル・ヴァージョンのステレオ・ヴァージョンはビートルズの活動中に公式なフォームではリリースされなかった。ただし、アメリカ、日本では同シングル盤は当初からステレオでリリースされていた。イギリスでは1973年4月リリースの『ザ・ビートルズ1967年〜1970年』が最初となる。CDでは1988年3月にリリースされたアルバム『パスト・マスターズ Vol.2』に収録された。



ミキシング


「ゲット・バック」は、アルバム『ゲット・バック』制作プロジェクトの一環としてレコーディング、リリースされた。しかしアルバムの方は結局リリースされず、1970年にフィル・スペクターによって再プロデュース、リメイクされ、アルバム『レット・イット・ビー』として発売された。リメイクの際に「ゲット・バック」にもミキシングの変更がなされ、ブレイクからエンディングのフェード・アウトまで続くリフレインがカットされたほか、イントロ前およびエンディング後に喋りが加えられ、あたかもルーフトップ・コンサートのライヴ演奏のように仕立てなおされている。



  • 冒頭にはジョンの"Sweet Loretta Fart, she thought she was a cleaner, but she was a frying pan.…"(いとしのロレッタ・ファート(=屁)。彼女は自分を掃除機(または潔癖症)だと思っていたけど、実はフライパンだったのさ)という声が入っている。これはこの曲の2番の歌詞の冒頭部分"Sweet Loretta Martin thought she was a woman, but she was another man.…"(かわいいロレッタ・マーティンは自分を女だと思っていたけど、実は男だったのさ)のパロディである。

  • 終了した後、ポールが"Thanks, Mo.…"(ありがとう、モー(=モーリーン:リンゴ・スターの先妻))と言い、続いてジョンの"I'd like to say thank you on behalf of the group and ourselves, I hope we passed the audition.…"(バンドを代表して皆様にお礼申し上げます。オーディションに受かるといいな)という声が入って終わっている[7][注釈 3]


2003年に発売された『レット・イット・ビー...ネイキッド』では同作にはシングルとアルバムで使われたテイクを元に新たに編集されたものが収録されている。こちらではセリフなどが省略され、ポールの「Wooo....」でフェードアウトして終わる。



『ラヴ』バージョン


2006年に発売された『ラヴ』にジョージ・マーティンと彼の息子ジャイルズ・マーティンによってプロデュースした新バージョンが収録された。


このバージョンでは、「ハード・デイズ・ナイト」の冒頭のコードから始まる。曲中では、「ジ・エンド」のドラムソロとギターソロ[注釈 4]、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (リプライズ)」のテイク1におけるドラムのカウント、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のオーケストラも使用されている[8]



シングル盤


アメリカで200万枚以上、イギリスでは60万枚のセールスを記録している。全世界では1,000万枚を売り上げ、『ビルボード』誌では、1969年5月24日に週間ランキング第1位を獲得[9]。同1969年年間ランキングは第8位。『キャッシュボックス』誌でも5週連続第1位を記録し、年間ランキング14位を記録している[10]。イギリスの「ミュージック・ウィーク」誌では、6週連続最高位第1位を獲得している。B面は「ドント・レット・ミー・ダウン」(『ビルボード』最高位35位。『キャッシュボックス』最高位57位)。本作がビートルズ最後のモノラル・シングル盤となった


1976年、ロッド・スチュワートがカヴァーし、全英最高位11位を記録。1978年には、オリジナル・レコーディングにも参加したビリー・プレストンのカヴァー・ヴァージョンもリリースされ[11]、ビルボード誌最高位86位を記録した。



演奏




  • ポール・マッカートニー - リード・ボーカル、ベースギター


  • ジョン・レノン - リードギター、ハーモニー・ボーカル


  • ジョージ・ハリスン - リズムギター


  • リンゴ・スター - ドラムス


  • ビリー・プレストン - エレクトリックピアノ



収録盤



  • 『レット・イット・ビー』

  • 『ロックン・ロール・ミュージック』

  • 『レット・イット・ビー...ネイキッド』

  • 『パスト・マスターズ Vol.2』

  • 『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』

  • 『ザ・ビートルズ1』

  • 『ザ・ビートルズ1967年〜1970年』

  • 『ラヴ』



関連項目



  • アビーロード

  • ルーフトップ・コンサート

  • ゲット・バック・セッション



脚注



注釈


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  1. ^ プレストンは、ビートルズのレコーディングに参加した多くの演奏者の中で唯一公式にクレジットされたプレイヤーである


  2. ^ 1971年にパキスタンのベンガル地方、いわゆる東パキスタンがバングラデシュとして独立しているが(第三次印パ戦争)、それにいたるまでの混乱で東パキスタンの住民の一部が難民としてイギリスに流入していた。


  3. ^ 『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』には屋上ライヴでの最後の演奏から、ポールの声がかかるまでの録音が収録されている。


  4. ^ 2回目のポールのギターソロと最後のジョンのギターソロが使用されている。



出典


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  1. ^ “Official Singles Chart Top 49”. Official Charts Company (1969年4月23日). 2019年1月9日閲覧。


  2. ^ “The Beatles Get Back Chart History”. Billboard. 2019年1月9日閲覧。


  3. ^ Hoffmann, Frank (1983). The Cash Box Singles Charts, 1950-1981. Metuchen, NJ & London: The Scarecrow Press, Inc. pp. 32–34. 


  4. ^ Lewisohn, Mark (1996b). Anthology 3 (booklet). Apple Records. p. 172. 


  5. ^ http://www.feelnumb.com/.../the-beatles-get-back-no-pakistanis-vers...


  6. ^ Sheff, David (2000). All We Are Saying: The Last Major Interview with John Lennon and Yoko Ono. New York: St. Martin's Press. p. 201-202. ISBN 0-312-25464-4. 


  7. ^ Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 169. ISBN 0-517-57066-1. 


  8. ^ “It's hard not to LOVE the new Beatles album”. Miami Herald (2006年11月21日). 2006年11月23日閲覧。[リンク切れ]


  9. ^ “Number One Hits: Facts & Feats: Straight In At Number One”. 2013年12月13日閲覧。 (On the NME chart eight earlier Beatles singles entered at the top.)


  10. ^ “Cash Box Year-End Charts: Top 100 Pop Singles, December 27, 1969” (1969年12月27日). 2019年1月9日閲覧。


  11. ^ Film Flashback: Aerosmith Kicks Butt in 'Sgt. Pepper'







先代:
フィフス・ディメンション
「輝く星座」

Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル
1969年5月24日 - 6月21日(5週)
次代:
ヘンリー・マンシーニ
「ロミオとジュリエットのテーマ」




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