ラヴ (ビートルズのアルバム)




































"LOVE"

ビートルズサウンドトラック
リリース
2006年11月20日
録音
アビー・ロード・スタジオ
ジャンル
ロック
時間
78:50 (CD)
80:39 (DVD-VIDEO, DVD-AUDIO)
レーベル
Apple
プロデュース
ジョージ・マーティン、ジャイルズ・マーティン
チャート最高順位


  • 1位(CAPIF、IMPI、カナダ、フランス、
    アイルランド)

  • 2位(ARIA、RIANZ、GLF、
    メディア・コントロール)

  • 3位(UKチャート[1]、オリコン、スイス、
    オーストラリア)

  • 4位(Billboard 200)[2]



ビートルズ 年表






ザ・キャピトル・アルバムス Vol.2
(2006年)

ラヴ
(2006年)

ザ・ビートルズ BOX
(2009年)

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ラヴ』 (LOVE) は、ビートルズの楽曲のマスターテープ、デモ・テープを使用し、リミックスを施したコラージュ・アルバム作品。シルク・ドゥ・ソレイユのサントラ盤としても扱われる。


2006年11月20日に世界同時リリースされた。




目次






  • 1 概要


  • 2 収録曲


  • 3 脚注


  • 4 関連項目


  • 5 外部リンク





概要


本作は、シルク・ドゥ・ソレイユによるラスベガスでのミュージカル“ラヴ”のためのサウンドトラックとして企画・制作されたものである。この企画は、ジョージ・ハリスンが2001年11月に死去する前に、シルク・ドゥ・ソレイユの創設者であるギー・ラリベルテと意気投合したことがきっかけとなっている[3][4]


ビートルズの楽曲のプロデューサーを担当したジョージ・マーティンとその息子のジャイルズ・マーティンの共同プロデュースにより、ビートルズのオリジナル213曲のうち、130曲もの楽曲のアウトテイクなどをリミックスした全26曲からなるアルバムである。中には音の定位が変更されたものや、楽器のバランスが変更された楽曲も存在する。


CD (CD-DA) のみのセットと、5.1chサラウンド仕様のDVD-VIDEO/DVD-AUDIOハイブリッド盤がセットされた2枚組の2種類が発売された。なおこのような5.1ch仕様のアルバムはビートルズ初作品である。また、DVDヴァージョンの方が1分30秒ほど収録時間が長く、「レボリューション」と「バック・イン・ザ・U.S.S.R.」の2曲が、CDではショートエディットされているのに対し、DVDではフルコーラスで収録されている。


CDの収録限界80分ギリギリの78分50秒の大作となっているため、2007年5月2日にアップルレーベルから発売されたアナログ盤LPは2枚組となっている。


2011年2月9日よりiTunes Storeで限定トラックが発売された。


なお、本作は2016年に逝去したジョージ・マーティンがプロデュースした最後のアルバムとなった。



収録曲




  1. ビコーズ - Because
    「アクロス・ザ・ユニバース」(『ノー・ワンス・ゴナ・チェンジ・アワ・ワールド』収録テイク)の鳥のさえずりが登場する[5]。曲の最後には「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のオーケストラを逆回転した音が入っており、次の曲に繋がるアレンジになっている。



  2. ゲット・バック - Get Back
    「ハード・デイズ・ナイト」のギターフレーズから始まる。この他、「ジ・エンド」のドラムとギターソロ、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (リプライズ)」のパーカッション、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のオーケストラが加えられている[6]



  3. グラス・オニオン - Glass Onion
    ショートバージョンでの収録。「今日の誓い」のギター、「ハロー・グッドバイ」のポール・マッカートニーのコーラス、「愛こそはすべて」のヴァイオリン、「マジカル・ミステリー・ツアー」のブラスセクション、「ペニー・レイン」のトランペットソロ、「オンリー・ア・ノーザン・ソング」の効果音が加えられている[7]



  4. エリナー・リグビー / ジュリア - Eleanor Rigby / Julia (Transition)
    『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』に収録の伴奏のみの音源を頭に置いている。「エリナー・リグビー」終了後、「ジュリア」のギターのアルペジオや「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」や「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」の音が追加され、次曲に繋がる。



  5. アイ・アム・ザ・ウォルラス - I Am The Walrus
    従来の作品において後半部分は擬似ステレオとなっていたが、本作では後半部分もステレオ・ミックスされたものが収録されている。さらにギターの音が強調されている。



  6. 抱きしめたい - I Want To Hold Your Hand

    ハリウッド・ボウルでのライブ音源とスタジオ音源がミックスされている。[5]



  7. ドライヴ・マイ・カー / 愛のことば / ホワット・ユー・アー・ドゥーイング - Drive My Car / The Word / What You're Doing

    メドレー形式となっている。

    表題の3曲の他に、「タックスマン」のギターソロ、「サボイ・トラッフル」のホーンセクション[8][9][10]、「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」のオルガン、「ヘルター・スケルター」のコーラスが登場する[11]




  8. グンキ・ンサ - Gnik Nus
    「サン・キング」のボーカルを逆回転させた楽曲[9]。「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」のタンブーラ(英語版)のドローンも加えられている[12]



  9. サムシング / ブルー・ジェイ・ウェイ - Something / Blue Jay Way (Transition)

    「サムシング」の終了後、「ブルー・ジェイ・ウェイ」のハーモニウムが追加され、次曲に繋がる。この他に「ひとりぼっちのあいつ」のボーカルが加えられている[13]

    アナログ盤では、「ビコーズ」〜「サムシング」までがA面。「ブルー・ジェイ・ウェイ」〜「オクトパス・ガーデン」までがB面。




  10. ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト / アイ・ウォント・ユー / ヘルター・スケルター - Being For The Benefit Of Mr Kite ! / I Want You (She's So Heavy) / Helter Skelter
    「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」をベースに、「アイ・ウォント・ユー」のギターと「ヘルター・スケルター」のヴォーカル、さらに「グッド・モーニング・グッド・モーニング」の馬の鳴き声や「クライ・ベイビー・クライ」のハーモニウム等をコラージュしている[14]



  11. ヘルプ! - Help!


  12. ブラックバード / イエスタデイ - Blackbird / Yesterday
    「ブラックバード」のギターのフレーズを頭に持ってきて、「イエスタデイ」に繋がる。



  13. ストロベリー・フィールズ・フォーエバー - Strawberry Fields Forever

    オノ・ヨーコ所有・提供のデモ・テープを頭に持ってきて、『アンソロジー2』のテイクも使用した。後半部分には「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のホーンセクション、「イン・マイ・ライフ」のピアノソロ、「ペニー・レイン」のトランペットソロ、「ピッギーズ」のチェロとハープシコード、「ハロー・グッドバイ」のコーダ[9]



  14. ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー / トゥモロー・ネバー・ノウズ - Within You Without You / Tomorrow Never Knows

    「トゥモロー・ネバー・ノウズ」のドラムとベースの上に、「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」のヴォーカルを乗せた音源[6]

    PVが制作され「マジカル・ミステリー・ツアー」や「ハロー・グッドバイ」等の映像を使用し、インド的な幾何学模様をコラージュしている。このPVは2015年に発売された『ザ・ビートルズ1+』に収録されている。




  15. ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ - Lucy In The Sky With Diamonds
    「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」のドラムロール、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のブラス、「トゥモロー・ネバー・ノウズ」の効果音が加えられている[6]



  16. オクトパス・ガーデン / サン・キング - Octopus's Garden / Sun King (Transition)

    「グッド・ナイト」のオーケストラ、「イエロー・サブマリン」のボーカルと効果音、「ラヴリー・リタ」のフィルインの他、「ヘルター・スケルター」のギターフレーズや「サン・キング」が含まれている[6][9]

    ここでアナログのB面が終わる。




  17. レディ・マドンナ - Lady Madonna
    「ホワイ・ドント・ウィー・ドゥー・イット・イン・ザ・ロード」のパーカッション、「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」のピアノ、「ヘイ・ブルドッグ」のギターリフ、「アイ・ウォント・ユー」のオルガンソロ、「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」のギターソロが含まれている[15][16]



  18. ヒア・カムズ・ザ・サン / ジ・インナー・ライト - Here Comes The Sun / The Inner Light (Transition)[17]
    「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」のタブラ、「オー!ダーリン」のコーラス、「アイ・ウォント・ユー」のベースラインが含まれている。



  19. カム・トゥゲザー / ディア・プルーデンス / クライ・ベイビー・クライ - Come Together / Dear Prudence / Cry Baby Cry (Transition)
    「カム・トゥゲザー」のエンディングが「ディア・プルーデンス」のエンディング部分とクロス・フェイドする編集が加えられている。曲終了後に「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のピアノとドラム、「エリナー・リグビー」のストリングスが加えられた「Can You Take Me Back」が流れて次曲に繋がる。



  20. レボリューション - Revolution
    CDでは短縮ヴァージョンで収録されたが、DVD-AUDIOではフル・ヴァージョンで収録されている。



  21. バック・イン・ザ・USSR - Back In The U.S.S.R.

    前曲同様、CDでは短縮ヴァージョンだが、DVD-AUDIOではフル・ヴァージョンで収録。

    アナログではここまでがC面




  22. ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス - While My Guitar Gently Weeps
    『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』収録のデモバージョンをベースに、ジョージ・マーティンによりオーケストラのバックが付けられている[18][19]



  23. ア・デイ・イン・ザ・ライフ - A Day In The Life


  24. ヘイ・ジュード - Hey Jude
    ショートバージョンとなっており、後半でベースの音がフィーチャーされている。



  25. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (リプライズ) - Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)


  26. 愛こそはすべて - All You Need Is Love
    曲の終盤に「涙の乗車券」のギターリフ、「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」「レイン」「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のボーカル、「グッド・ナイト」のオーケストラが加えられている。曲は1965年にファンクラブ会員に配布されたクリスマス・レコード収録のメンバーによる挨拶で終わる[7]



iTunes Store限定配信楽曲





  1. フール・オン・ザ・ヒル - The Fool On The Hill
    「シー・オブ・タイム」のタンブラ、「ビコーズ」のベースフレーズ、「ディア・プルーデンス」のピアノ、「マザー・ネイチャーズ・サン」のホーンとボーカル、「マックスウェルズ・シルバー・ハンマー」のドラムが加えられている。



  2. ガール - Girl
    「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」のシタール、「アンド・アイ・ラヴ・ハー」のギター、「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」のドラムロールが加えられている。




脚注


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  1. ^ “love|full Official Chart History”. Official Charts Company. 2019年1月3日閲覧。


  2. ^ “The Beatles Love Chart History”. Billboard. 2019年1月3日閲覧。


  3. ^ Russell Reising and Jim LeBlanc, "Magical mystery tours, and others trips: Yellow submarines, newspaper taxis, and the Beatles' psychedelic years", in Kenneth Womack (ed.), The Cambridge Companion to the Beatles, Cambridge University Press (Cambridge, UK, 2009; .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit}.mw-parser-output .citation q{quotes:"""""""'""'"}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/65/Lock-green.svg/9px-Lock-green.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg/9px-Lock-gray-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/aa/Lock-red-alt-2.svg/9px-Lock-red-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration{color:#555}.mw-parser-output .cs1-subscription span,.mw-parser-output .cs1-registration span{border-bottom:1px dotted;cursor:help}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4c/Wikisource-logo.svg/12px-Wikisource-logo.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output code.cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:inherit;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-visible-error{font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#33aa33;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration,.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-right{padding-right:0.2em}
    978-1-139-82806-2), p. 105.



  4. ^ Holmes, Bill (2010年3月10日). “All Together Now”. PopMatters. 2019年1月3日閲覧。

  5. ^ abWillman, Chris (2006年11月29日). “Labor of LOVE”. Entertainment Weekly. 2009年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月3日閲覧。

  6. ^ abcdGundersen, Edna (2006年11月13日). “A likely lament: 'You can't do that to The Beatles”. USA Today. オリジナルの2012年10月25日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121025005818/http://usatoday30.usatoday.com/life/music/news/2006-11-13-beatles-cover_x.htm 2019年1月3日閲覧。 

  7. ^ abMartin, Giles (2006年11月21日). “Beatle's Love Track Notes”. 2015年1月28日閲覧。


  8. ^ Erlewine, Stephen Thomas. “The Beatles / Cirque du Soleil LOVE”. AllMusic. 2019年1月3日閲覧。

  9. ^ abcd“The Beatles: Love – PopMatters Music Review”. PopMatters (2006年12月15日). 2019年1月3日閲覧。


  10. ^ Erlewine, Stephen Thomas. “The Beatles / Cirque du Soleil LOVE”. AllMusic. 2018年8月12日閲覧。


  11. ^ “Love 03”. 2019年1月3日閲覧。


  12. ^ Winn, John C. (2009). That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970. New York, NY: Three Rivers Press. p. 309. ISBN 978-0-307-45239-9. 


  13. ^ “Beatles smash hits now a mashup”. CTVNews (2006年11月21日). 2006年11月23日閲覧。


  14. ^ Corliss, Richard (2006年6月30日). “The Beatles Come Together”. Time. http://content.time.com/time/arts/article/0,8599,1209658,00.html 2015年1月28日閲覧。 


  15. ^ “2006: LOVE. Single CD or Deluxe package 1CD / 1DVD-A”. Norwegianwood.org. 2019年1月3日閲覧。


  16. ^ “The Beatles – "Love" November”. Entertainment Weekly (2006年9月14日). 2019年1月3日閲覧。


  17. ^ The Beatles Love Site


  18. ^ Watson, Greig (2006年11月17日). “Love unveils new angle on Beatles”. BBC. http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/6159426.stm 2019年1月3日閲覧。 


  19. ^ “The Beatles 'LOVE' Podcast”. The Beatles (2007年1月11日). 2007年1月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月3日閲覧。




関連項目


  • ビートルズの作品


外部リンク


  • 'LOVE' Site








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