キリスト教と天皇(制)









































キリスト教と天皇(制)
著者
笹井大庸、石黒イサク、木村公一
発行日
日本 2002年
発行元
マルコーシュ・パブリケーション社
ジャンル
キリスト教神学、天皇制

日本
言語
日本語
ページ数
299
コード
ISBN 487207212X

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キリスト教と天皇(制)』(キリストきょうとてんのう(せい))は、2001年のお茶の水クリスチャン・センターでの公開討論会「日本宣教と天皇(制)」と編纂者笹井大庸の理解を中心に、日本のキリスト教と天皇制の関係が論じられた書籍である。「天皇制」が共産主義の用語であるという理由で括弧付けになっている。


笹井大庸は、『キリスト新聞』や『クリスチャン新聞』に「左翼的な反天皇論」があると考え、問題を提起したことが、討論会に繋がった。


第一部の「クリスチャンの天皇論」で内村鑑三、中田重治、ウィリアム・グリフィス、グイド・フルベッキの天皇論を紹介している。


第二部は美濃ミッション代表の石黒イサク牧師と笹井大庸の討論である。他の発言者は東京基督教大学櫻井圀郎教授、ハーベストチャペルの渡辺ミドリ、政教分離の会事務局長西川重則長老、東宏社長古澤三千雄、ホーリネス教会上中栄牧師。司会はクリスチャン新聞編集長の根田祥一とリバイバル新聞編集長の谷口和一郎。笹井大庸は日本の贖いの賜物は天皇(制)だと主張しているが、石黒イサク、櫻井から反論を受けている。


二部の後半には木村公一宣教師による笹井への反論が載っている。木村は「天皇制と妥協する道はない」としながらも、笹井ら右翼出身者が右翼に対する伝道に用いられうることを評価している。


第三部には「宣教の接触点としての天皇(制)」と題して笹井と行澤一人牧師との討論が収められている。ここで笹井は日本キリスト教協議会(NCC)と『キリスト新聞』を左翼と見なしている。行澤自身は新正統主義ではないが、新正統主義のカール・バルトとエミール・ブルンナーの神のかたち論争、パウル・ティリッヒらの神学を紹介して、議論を進めている。


第四部はこの討論の反響とそれに対する笹井の反論である。キリスト教界での議論と一般の『朝日新聞』にも取り上げられたことについて書かれている。


福音派の『クリスチャン新聞』は「日本宣教と天皇(制)をめぐり激論」と報道し、内容のあらましを紹介した[1]


ここから発生した議論から、2001年度の4月から7月にかけて『クリスチャン新聞』紙上で公開の論争がなされた[2]



脚注




  1. ^ 2001年04月08日号: 公開討論会:「日本宣教と天皇(制)」めぐり激論 クリスチャン新聞


  2. ^ 中村敏『日本キリスト教宣教史』いのちのことば社




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